everything is possible.

先月になりますが、「チャロー!インディア:インド美術の新時代」行ってきました。

私がインドに行ったのはもう10年程昔なのですが、当時インターネットの普及なんてもちろんなかったので、インドの現代美術には、たまたま足を運んだデリーの美術館で触れた程度。昭和日本の美術の教科書に出てくる「最近の人のゲイジュツ作品」みたいな冴えないものばかりだった印象。

それが今回、ちゃんとインドも21世紀になっていて、なんだか吃驚もしたし、ちょっと哀しくもなってしまった。これが洗練なのかはわからないけど、何というかトリエンナーレ的な趣きですらあるではないか?暫く足を運んでいない私がどーのこーの言う資格もないと思うけど、あのときの胡散臭いインドは今もう存在しないのかもしれない。洗練と呼ぶにはまだ程遠いけれども、思想を現代美術に落とし込むことを多くのアーティストがやっていて、なんならアメリカのポップ・アートにも近い。色々と理由はあると思うけど、やっぱり何だかんだでインターネットって凄い。ということになるのかもしれない。

自分と同世代のアーティストも多くて感慨深かったのだけど、BHARTI KHER(バールティ・ケール)が最もガツンと来ましたね。ビンディを使った「Supernova」は正直感動しました。

↓こちらもビンディを使用した作品。

The Skin Speaks a Language Not Its Own (2006)

それからSHILPA GUPTA(シルパ・グプタ)。壁に自分の影が映るのですが、上からゴミやがらくたが落ちてきて、どんどん貼り付いてくる、歩いてもそれは着いてくる、別の人とすれ違うとその人のがらくたももらっちゃったり。という作品で「持ち過ぎ」を反省。


No Title (Shadow#3)

去年のトリエンナーレ出展してました。ってかICCで講演みたいなこともやってた。この人同い歳なんだよなー。スゴイナー。

もちろんインドの選ばれた一部しか垣間見る事は出来ないけれども、ハレークリシュナー、ヨーガガネーシャチャパティアーユルヴェーダガンジャガンジスタージマハール、くらいにしかインドを捉えてない人には面白いかも。愉快になるか不快になるか、それはあなた次第。私は複雑な心持ちでなかなか楽しみました。

ちなみに本日の表題は、詐欺師のインド人男性に言われた言葉。たいがいにしろよ。